#魔女の旅々はいいぞ
ということで今回は2020秋アニメ「魔女の旅々」の全話見終えたのでネタバレ感想をばしていこう。
まあ結論からいって「魔女の旅々」は作画も脚本も音楽もその他すべてのクオリティが高いのですが、特に背景が素晴らしい。とにかく細かくて綺麗。
背景を担当しているのはアトリエマカリア。マカリア所属の合六弘さんは魔女の旅々の美術監督を担当している。
このアトリエマカリアは多くのアニメ作品の背景を担当しており、有名どころでは「この素晴らしい世界に祝福を!」、「転生したらスライムだった件」、「SSSS.GRIDMAN」、「天気の子」などなど多くのアニメ背景を作り上げている。
「魔女の旅々」においては印象的なのが室内の細かなデザイン。
例えば第4話『民なき国の王女』で登場した王女が住む城内。
©白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会
キャラクターを見せるというよりかは背景を見せたいかのようなシーンで照明や柱、彫刻の模様も細かくデザインされていてつい一旦停止して観察したくなる。
室内のシーンではこういったキャラクターより背景に目がいってしまうシーンが度々登場し、「魔女の旅々」の世界観をより鮮明に描き出されているのが本当に良い。
©白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会
こうした素晴らしい背景の裏には素晴らしいコンセプトアートの存在がある。
「魔女の旅々」のコンセプトアートは内尾和正さん。Twitterでいくつかコンセプトアートを投稿してくださっています。
魔女の旅々・コンセプトアート
— KazumasaUCHIO (@ucchiey) 2020年12月24日
(沢山のイレイナが脳内会話してた所じゃよ(笑)#魔女の旅々 pic.twitter.com/KVMwgTMOT6
現実の色に寄せるならもう少し淡い色彩になるかもしれないけど、魔女の旅々の色彩は鮮明に描かれていて「旅の思い出」としての色彩に見える。
魔女の旅々は主人公イレイナの旅が描かれたもので、イレイナ自身が旅の思い出を振り返るナレーションもあるため、行った土地の旅が終わってから記録として書かれたものを視聴者が映像で見ているような立ち位置。
人が記憶する色は元の色より濃く鮮明に覚えていることがあり、これを「記憶色」と言う。身近な例でいえば桜の色はピンクをイメージするけど桜の代表ソメイヨシノの桜はそこまでピンクじゃない、というか白い。でも多くの人は桜=ピンク色と記憶している。これが記憶色。
「魔女の旅々」もイレイナが実際に見た景色よりも、より鮮明な色で描かれることによって、旅を振り返っているようにも見えるし、また旅の楽しさが色の鮮やかさから伝わってくる。
逆に楽しくない、ショッキングなシーンでも色彩が濃いと印象付けは強くなるのだけど、それが第9話で出ていたね。なかなか衝撃的なシーンでした。
今年見たアニメの中でここまで背景に目がいく作品も少ない。とても素敵なアニメでした。
魔女の旅々はいいぞ。2期に期待!
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