第4話 喪失のインターフェア!
インターフェアとは英語で「妨害する」「干渉する」「障害になる」の意味だそうで、第4話は遙達に対する遠野日和の妨害や干渉が凄まじい回となりました。
そんな第4話では「人魚姫」の本が登場しました。今回はその人魚姫について見ていこうと思います。
人魚姫
人魚姫をきちんと読んだことがないのでwikiで確認してきました。話の要点をまとめると…
・ある人魚姫が人間の王子を好きになる
・人魚姫は魔女の家を訪れて声と引き換えに尻尾を人間の足に変える
・王子に愛を貰うことが出来なければ、人魚姫は海の泡となって消える
・人間の足だと歩く度にナイフで抉られるような痛みを感じる
・王子と再開するが声は出せない
・王子が恋心を寄せる隣国の姫君との縁談
・人魚姫は悲しみ、王子の流した血で人魚の姿に戻れると言われる
・しかし人魚姫は王子の幸福を奪うことはせず、海の泡となる
・人魚姫はその後、風の精に生まれ変わり王子と姫君に微笑みかける
ざっとこんな感じのストーリーのようで、wikiの備考にはこうも書いてありました。
この人魚姫の話はアンデルセンの不朽の名作として有名で、しばしば「悲劇(悲恋)」や「叶わぬ恋」の形容詞となっているが、原作では上記のように人魚姫が王子と(本来彼女の恋敵になる)花嫁に祝福し、新しい人生を歩むという比較的前向きな終わり方である。
悲しい物語にも見えるけれど、原作は前向きな終わり方ということで、Free第3期も人魚姫がキーワードなら前向きな終わり方で幕を閉じるということでしょうか。まあ第1期、第2期のその終わりは素晴らしいものでしたからあまり気にする必要もないと思いますけどね。
何を失い、何を得るのか
第4話の中で郁弥は「人魚姫は声を失うことと引き換えに人間の足を手に入れた。だったら、僕は何と引き換えに何を失った?」と自問自答します。
自分を人魚姫に例え、何を失い何を得たのか。一番に思いついたのは仲間を失う代わりに泳ぎの速さを得る。主に中学の時の仲間たちである遙たちとの絆を失う代わりに速さを得たとするのが分かりやすく、実際に郁弥が個人メドレーしか泳がないことからも仲間を失った郁弥が「仲間はいらない自分1人で泳げばいい」という意志を持って泳いでいるようにも受け取れます。
ただ郁弥は「何と引き換えに何を失った」と言っていて、自分が何を得て何を失ったのか、自分でもよくわかっていない。人魚姫と自分を重ねながらも、遙たちとの絆は失っていないとどこかで思っていたりするのだろうか。
作中の人魚姫は英語版で、きっと中学の時に兄について行ったその場所で人魚姫を手に取ったのだと思います。そういった場面も今後描かれるのか楽しみですね。
OP
OPのラストには、日和の瞳に1人の少年が映っています。たぶん郁弥なんだろうけど、その一つ前のシーンには人魚が描かれていました。最初鯉?と思ったのは内緒。OPに人魚姫が描かれていることからも、人魚姫は第3期のキーワードの一つとして扱われているのでしょう。
童話を作品に入れてくるのはどこかユーフォニアムの「リズと青い鳥」に影響を受けているようなそんな気もしてきます。
王子はだれ
童話「人魚姫」には人魚姫が恋心を抱く王子が登場します。もし郁弥が自身を人魚姫と重ねるならば王子は一体誰なのか。
まあ遙なのでしょう。中学の時に遙の泳ぎに魅せられて遙と競いたいという気持ちを抱く。そして遙の水泳部退部や旭の転校によって仲間を失う、その代わりに新天地で郁弥は速さを手に入れた。
王子からの愛を手に入れることができないは原作ですが、Free!の場合は、遙の泳ぎを手に入れることができないということなのでしょうか。そこがまだまだ分からない。
本当の人魚姫
いろいろと第4話の感想考察を眺めていると、こんなツイートも見かけました。
日和は人魚姫、「郁弥」と引き換えに「自分」を失った #Free_DF
— 🐥カレン🥛Dive to the Future (@___iku___33) August 3, 2018
面白い視点だなと思いました。どうしても郁弥と遙との関係性に焦点を当ててしまいがちだけど、第2期の宗介のように日和もまた何かに囚われているのかも。
今後「人魚姫」がストーリーにどうやって関連付けられていくのか非常に楽しみですね。「人魚姫」は郁弥の家にしか今のところ登場していませんが、遙たちが「人魚姫」に触れる機会はあるのか、そういったところも気になるところです。
もう一つ気になったツイートを紹介。
郁弥くんが人魚姫なら日和は海の魔女ですね#Free #TV_Free #Free_DF #遠野日和 #桐嶋郁弥
— BS組のイチココ🏊♂️DFの夏💚💙 (@ichicococurry) August 3, 2018
人魚姫は海の魔女から声を失う代わりに足を得る薬を手に入れるわけですが、Free!の海の魔女はいったい誰なのか。
郁弥と日和の出会いは詳しく描かれていませんが、日和との出会いによって中学時代の思い出を消し、今の強い速さを手に入れたのなら確かに日和は海の魔女。そういったところにも注意していきたいですね。
追記
記事を公開してからやっぱりまだ気になるので色々調べていたらこんなツイートを発見。
やっぱり、溺れた郁弥(=王子様)を助けたのに郁弥は遙(=隣国の姫)に助けられたと勘違いしてしまい(仮定)、報われぬ片想いを続ける遠野日和はアンデルセンの人魚姫なのでは…………🧜♀️ pic.twitter.com/mpszXqlpxr
— リサ🏊♂️ (@spt__nk) August 1, 2018
やはり人魚姫は郁弥ではなく日和なのかもしれない!と思いますね。リズと青い鳥でもどっちがどっちという話をうまく描いていたけれどFree!でもいったい誰が人魚姫で、誰が王子なのかというところは非常に考察しがいのあるストーリー展開ですね。
こちらもツイートを見かけてから見直したものですが、郁弥の部屋にある人魚姫の本の表紙の裏にはナイフが描かれていますが、日和が人魚姫の本を持っている場面、意図的としか思えないぐらいにナイフが正面に見えるよう描かれていて、日和はナイフを持っているようにも見えてきます。第4話ラストで遙にきつい一言を投げかけましたが、その伏線だったのだろうか。
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